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「政治とカネ」という言葉の無謬性と血液型占い
 政治家を批判する際に使う「政治とカネ」という言葉は何を意味しているのでしょうか?もっともらしいことを言いつつ、実は中身がない、というコミュニケーションの例として挙げたいと思います。
http://news.livedoor.com/article/detail/4992233/

小泉政権以来、「政治」は視聴率の取れる優良コンテンツとなりました。テレビやマスコミにとって、「視聴率=利益」です。金になるかならないかは、報道より重大なプライオリティを持っていると言えるでしょう。
小泉元首相は「郵政解散」と、ものすごくわかりやすいネーミングで解散を行ないました。参院での法案否決を理由に衆院を解散するという、それこそ訳の分からない理由で、です。しかし訳わからなくとも、ネーミングが良ければ客(=視聴者)は着いてきます。

「郵政改革に賛成ですか、反対ですか?」「白ですか、黒ですか?」という問いかけは、至ってシンプルです。この問いかけに、「(当時)自民党の郵 政改革法案では抜け穴が多いので、その郵政改革法案法案には反対だが、郵政改革自体は賛成」なんてメンドクサイことを考える人は普通いません。みのもんた はテレビで全く同じことを言っていました。
「民主党が郵政改革に賛成のくせに小泉さんの郵政改革法案に反対するなんて意味がわかんない」と。

こうしたミスリードにより、正確に判断しようという行為はどんどんめんどうなことになって行きます。
同じことを日常していますよね。

血液型占いです。人間の性格をたった4つに分類する。あり得ないこじつけですが、日本では大人気です。もちろん科学的には完璧に間違いであり、何の根拠もありません。
なぜこのようなまじない・呪術が流行るのでしょう?

簡単だからです。人間の性格をこまごまと分類して行ったらそれこそ無限に広がってしまいます。しかしたった4つだけ覚えれば良いのなら簡単です。 とえいあえずB型貶しときゃ話が持つ、みたいな、全く相手のことを理解せずともわかった気になれる、それが血液型が流行る理由です。
自ら考えることはめんどくさいのです。そのめんどうな部分をとりあえず補填してくれる、これは便利で都合の良いサービスにほかなりません。

みのもんたや小泉元首相が大人気を得たのはこうした「思考停止」を歓迎する視聴者が多いことによる、と私は考えます。

今、日本で最も嫌われている政治家・小沢元幹事長を批判するテレビインタビューで一番多い言葉は「政治とカネ」です。
私はインタビューに答えた人にお聞きしたい。「政治とカネ」の問題って何ですか?と。
政治資金規制法での記載の問題だ、と正確に答えられる人はいるのでしょうか。わかりやすく意味のない「政治とカネ」というネーミングのおかげで、一大疑獄事件かのようなイメージだけが出来上がりました。

恐らく小沢前幹事長を快く思っていない朝日新聞やテレビ朝日の一部は「説明責任」を再三あげます。
「何を」説明するのでしょう?何を言えば彼ら彼女らは満足するのでしょう?「説明責任」という言葉には何の中身も、求めている答えもありません。
答えが無いのです。だから何を言ったところで「説明責任を果たしていない」事になります。説明責任を果たすとは、小沢氏が辞任するか議員辞職をすること位しか無いのです。

文化大革命では「自己批判」という処罰が頻発しました。なすりつけられた「罪」を自ら認め、言わせるという屈辱によって、徹底的に対象となる罪人 扱いされた人を破壊する行為です。もちろん紅衛兵による武力弾圧により、自己批判等する道理がなくとも拷問で言わされているだけでした。
何も考えていない一般人が「政治とカネ」、と言葉を濁すのは仕方ないでしょう。しかし番組を作る側のテレビは、アナウンサーにはこのような文化大革命のような手法は許されないと思います。

では小沢批判は許されないのでしょうか?
当然何ら問題ありません。「お前は悪党面だから好きじゃない」「何か田中角栄の最後の弟子だかなんだかなんでダメ」「とにかくあんたが嫌い」と批判してはいかがでしょう。私はそれなら正当な批判だと思います。

有りもしない答えを要求し、それに答えないことを批判するという行為はコミュニケーションではありません。共産主義や独裁体制が言論弾圧をする際に使う手法です。
「政治とカネ」という言葉を使う者はプロの報道人ではありません。コミュニケーションを否定した人、といって良いと考えます。
JUGEMテーマ:学問・学校
author:増沢隆太, category:仕事術, 20:09
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BLOGS/アゴラ掲載「痛みの伴う決断先延ばし」の限界

「言論プラットフォーム アゴラ」に新卒一括採用システムの歪みに関するコラムが掲載されました。
内容は貼り付けちゃいけないそうなんでリンクでお読み下さい。

http://news.livedoor.com/article/detail/4966824/
http://agora-web.jp/archives/1081028.html

JUGEMテーマ:学問・学校

author:増沢隆太, category:新卒就活, 23:39
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NHKニュースで報道される!「都会の盆踊りに集う人々」
ついに全国指名手配、じゃない、全国デビューです。
8/24、朝のNHKニュース「おはよう日本!」は、「都会の盆踊りに集う人々」として、都内各所で開催される盆踊りに、外資系企業管理職とかけっこうエラそうな人が集まっているという特集でした。

「盆踊りはみんなが一緒に踊る。だけど踊りはあくまで一人。みんな一緒に個別のことをする。それが楽しい」
わかるなー。グループダンスじゃないんですよ。勝手に一人一人が踊ってるけど、それが自然に一体化する様式美。これが魅力でしょうね。
(興味もった方は今週末の浜町・大江戸祭り行きましょう!http://www.city.chuo.lg.jp/kurasi/komyunitei/ooedomaturi/

******************
ね、私はバカじゃないんですよ。流行の先端行ってるだけなんですよぉぉぉっ!

毎日確かに都内各所に行きまくってる私ですが、日比谷公園で4万人が集まった盆踊りの会場で、カメラクルーが私のそばに来るのは気付いてましたが、まさか出るとわ。

しかし!くやしーですっ!(ザブングル風に)
盆踊ラー仲間のAさんがっ!

私の大好きな「日本チャチャチャ」という踊り。両手を上に上げて、キラキラ星のお遊戯の要領でくるくるさせながらその場で一回点するという、かなーりくるくるパーなムーヴが大のお気に入りです。
私はAさんと並んで、この日本チャチャチャを満面の笑顔で踊ることにしています。
傍から見ると、おやじ二人が満面の笑顔でかなりアブナく踊ってる訳ですが、そのAさん、きっちり満面の笑顔で写りやがった。

キキーッ!
私も満面笑顔でキラキラ踊りたかったっ。

私は俯瞰で丸の内音頭かなんかつまらなく踊ってるだけですた。
いやぁ、くやしいですが私以上に都内どころか首都圏を侵食してるAさん、さすがマスター。参りました。
JUGEMテーマ:学問・学校
 
author:増沢隆太, category:雑感, 00:19
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そんなにうらやましくない????社長公募!新卒年収650万!
何かすごいことになってます。
ライブドアニュースで5位
http://news.livedoor.com/article/detail/4955794/
gooニュース
http://news.goo.ne.jp/article/insightnow/business/insightnow-5723.html
COBSニュース
http://cobs.jp/news/insight/2010/08/650.html

「上場メーカーが社長を公募。年収3500万」とか、「大手証券会社の新卒社員の給与は月54万、年収にして650万」といったニュースが注目されています。
確かに給与条件は破格ですよね。うらやましい・・・・・・ものなのでしょうか?その中身をきちんと検証することで、給与・収入というキャリア決定のフレームが見えて来ます。

働く以上給料が多くて困る人はいないでしょう。しかし給料は小遣いではありません。
実は私のキャリアデザインの授業では「給料」と「小遣い」の違いについて、わざわざ時間を取って説明しています。この違いを理解できていない社会人はびっくりするぐらい多いと思うからです。

サラリーマンであれば、普通は出世したくない人も、高給欲しくない人同様いないことでしょう。しかし管理職になり、部下の管理と、特に評価をしたことがあれば、「管理職」という立場が決してただイバっていれば良いものではないことをご理解いただけると思います。これから管理職を目指す皆さんも、当たり前すぎて説明不要でしょうが、「楽あれば苦あり」「人間万事塞翁が馬」「権利と義務」が必ず伴います。

年に1回程度上司と面談して業績評価をする会社は多いと思います。そんな時に「どれだけがんばったか」をアピールしているのに、結局昇給も、ボーナスもほとんど変わらなかった。下手すると下がった、等と言うことがあるかも知れません。

ここが「給料」と「小遣い」の違いなのです。

お父さんお母さんは、恐らく「がんばった」ことについてお小遣いをくれたかも知れません。しかし上司はお父さんでもお母さんでもありません。ただのサラリーマンです。(完全オーナー企業で、すべてを代表一人で決済できる会社だけはもしかすると違うかも・・・)
ボーナスを含め、給料は「上司個人のお金」ではなく、「会社のお金」です。会社のお金である以上、それを使うのには会社の許可がいります。

だから「がんばった」アピールでは会社の許可が取れないのです。
「どうがんばって、どんな成果をもたらしたか」以外では、会社のお金を使うことは普通は許されません。その説得を出来るかどうかで給料、ボーナスは決まって行きます。この不景気です。がんばるのは「当然」、がんばらない人はいらない、と言われてしまうのではないでしょうか。そんな環境でいくら「がんばりました」アピールをしても意味がないのです。極論すれば「がんばらなくとも、成果が出た」でも評価される可能性は高いと言えるでしょう。
もちろん単なるラッキーだけで評価されるほどのばく大な成果があった、という1回限りかも知れませんが。

一方小遣いは給料ではありません。だから全く仕事をしていなかった小学生の私もパパから手渡しで小遣いをもらうことが出来ました。「仕事」とは上記のような、何らかの成果や家計における生産性を意味します。子どもとして勉強をがんばることは、将来のキャリア構築につながり、親子であればゆくゆくは親にもそのリターンがある「かも」知れないという、細ーい可能性では生産性かも知れないですが、やはり勉強は自分のためであり、キャリアの視点からは仕事とは呼ぶことは出来ないでしょう。

元に戻ります。
社長として3,500万もらえるのは、会社に3,500万以上の利益をもたらすことが出来るからです。
社長でなくとも、ヒラとして年収350万もらえるのは、課長として600万もらえるのは、某証券会社の新入社員が650万もらえるのは、会社に、その金額以上の利益をもたらしているからだという事実は動かすことが出来ません。
会社に利益をもたらしていない人に、もしくはその人に払う給与以下の利益しかもたらせない人に、給料を払ったら、会社は赤字になります。会社・企業の目的である「存続」が出来なくなる訳です。

これだけ注目され、当然その会社の社員も「ウチの今度公募で入った社長は年収3,500万かあ」という目で見られる環境で、なおかつ当然のことながら全く未知な就労環境、業務環境という中で、3,500万以上の利益をもたらすという、実は目も眩むような厳しい条件なのだと言えます。
高給新入社員も、転勤や業務の対応含め、中途入社とほとんど同じようなパフォーマンスを求められ、それが出来なければこの待遇は終りです。普通の大卒初任給扱いに戻るか辞めるしか居場所は無いでしょう。

「利益」が何を意味するか定義はたいした問題ではありませんが、普通に考えて営業利益や経常利益、EBITDA等、要するに会社に残る利益です。売上ではありません。社長である以上、自分が売って歩くことが出来るのは限られています。売上と利益を伸ばす仕組み作りが出来なければ、早晩お役御免になることでしょう。

ここまで極端でなくとも、転職や就職において、少しでも高い給与を望む方。それは大いに結構。私も相当ガッついて給与交渉をして来ました。しかしそれを相手(=会社)に飲ませる、説得させることが出来るかは別問題です。ただガツガツしただけでは説得は出来ません。いかに相手を説得出来るか、そういう交渉力を磨いていただきたいと思います。
「がんばりましたアピール」が、「辞めますカード」*同様に役に立たないことをご理解下さい。
*(「辞めますカード 効果」でググると過去のコラムがわいてきます)
author:増沢隆太, category:仕事術, 22:09
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CDA二次試験対策セミナー 8/17追加開催&予約状況
セミナー事務局です。ロールプレー集合セミナーが総て埋まってしまいご不便おかけしております。

追加で平日夜間セミナーを開催いたします。
8/17(火)19:00〜21:30

内容は週末のロールプレー集合と同様です。
すべてのロールプレーに講師のコメント・アドバイスがあります。
「良いカウンセリング」ではなく「受かるカウンセリング」を目指し、最後の調整にいかがでしょうか。

お申し込みは;
info@rm-london.com
ココ押して↓
info@rm-london.com 

「セミナー予約B係」と題し;
1.お名前
2.当日連絡の取れる電話番号
3.参加希望日
当方事務局からのご返信をもって、予約確定となります。

8/17(火)以外は今週末8/14(土)14時〜に1席のみ、空きがあります。

*******************
講師であります弊社代表の増沢と、マンツーマンで行う個人セミナーも、埋まってしまいましたが、1コマだけ、空きがでました。

8/12(木)16:00〜16:45
(¥5,000)
こちら埋まり次第予約受付終了となりますのでよろしくお願いいたします。
author:増沢隆太, category:カウンセリング, 18:17
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なぜ不祥事は伝染するのか「不明高齢者」問題と内部統制のあり方
100才以上のお年寄りの存在そのものが確認できないという自体が続発しています。いつの間にやら似たような自体があちこちの自治体で出来てきました。
事態はミステリーから年金詐欺?など広がっていると同時に、その責任も問われています。

なぜこうした不祥事は連続拡大するのでしょう。それは組織管理のあり方にあります。

gooニュースより
http://news.goo.ne.jp/article/insightnow/business/insightnow-5666.html

author:増沢隆太, category:雑感, 14:06
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CDA 思うように進まぬロールプレー
今週末8/1に迫りました「CDA2次受験戦略」講座が終わりますと、いよいよCDA二次も目前です。しかしたとえ7月の頭やそれ以前から準備を始めていたとしても、なかなか自信にまでは至れないかと思います。
ましてつい最近、ギリギリになって2次対策を始めた方であれば、ロールプレーは何が何やらわからない状況にもなっていないでしょうか。

試験直前を迎え、一番怖いのは「噂」や「極秘情報」です。基本的にすべて聞く必要無いと断言します。情報の価値はその目的によって決まります。
分厚い資料や本を渡して、「(試験で問われる)答えはすべてここに出ている」と言われたところでどうすれば良いでしょう。

私の「受験戦略講座」や「CDA2次で求められる傾聴講座」のテキストは、テキストとは呼べないほどペラペラのレジュメです。しかし中身は毎回改訂を重ね、濃くなっているつもりです。当社のセミナーに「戦略的」と冠を付けているのは皆、その目的を「良いカウンセリング」とかいう漠然としたものではなく、「合格する」ことを明確な目的としているためです。
合格に直結しないことを少しでも削いで行く、それが今の時期の対応ではないでしょうか。

ウワサとか極秘情報は、それぞれ魅力的ではありますが、それを聞いて総て実践出来ますか?出来ないものであれば、単に精神状態を惑わすだけで、2次のような実技試験においてはマイナスになりませんか?
2次に際して、何より大切なことを、CDA受験指導を長年やってきて断言出来ます。それは「心が折れないこと」です。

ロールプレーをマニュアル化するほど愚かな行為はありません。100%失敗すると言える行為です。なぜならマニュアル通りのロールプレー再現は絶対にあり得ないからです。
そこまで極端で無くとも、受験生が思った通りにロールプレーが進まず、全然話してくれないクライアントや、逆にペラペラしゃべりまくって、全然反映のきっかけをくれずに10分が終わってしまうクライアント等、「想定外」が起こることが普通なのです。
「想定外」を想定していなければ、とうてい2次のプレッシャーの下、ロールプレーは出来ないでしょう。正に「心が折れて」しまうのです。

ロールプレーは受験生だけでなく、われわれプロのカウンセラーにとっても、「思うように進まな」くて当然なのです。プロはそのことが理解出来ていますから、思うように進まないことに一切焦りを感じません。
しかし未熟なカウンセラーの場合は「いやな沈黙が続いた」「聞くべき質問のネタが切れた」等、どこかで想定しているロールプレーと齟齬が出た時、「進まなくて当然」というカウンセラーにとって大切な心構えが消えています。

自分を含め、カウンセラーが「気持ちを吐き出させる」なんておこがましい、と私は思います。
「気持ちを吐き出させる」のではなく、「出てくるのを自然に待てる」それがカウンセラーではないでしょうか。

普段の生活でしゃべりの下手な人の話を聞く時ってイライラしませんか?カウンセラーのところに来るクライアントで、話がペラペラ進む人なんて普通はいません。カウンセリングは普通の会話では無いのです。
イライラこそしていないものの、「焦る」とか「困る」なんて、正に「来談者中心」の精神が揺らいでいるのではないでしょうか。

思うように進まぬロールプレーが当然。
常にクライアントにとって心地よい環境を、「今、ここ」で作って行けるか。それが正にJCDAが求めるラポールの基礎になるのではないでしょうか。
author:増沢隆太, category:カウンセリング, 18:15
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「戦略」の意味
Q&Aに答えました。
http://www.insightnow.jp/article/5613
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質問
初めまして!営業・課長職をしている者です。経営戦略で「戦略」とは「勝つための作戦」で本来戦争用語だという事を聞きましたが確かでしょうか?また「勝つ」という事は何を指しているのでしょうか?業界内での順位?社会的な認知度?自社内での前年対比?少し前の「勝ち組」なる言葉も意味を理解しまいまま受け入れていました。具体的な「勝ち」とは何でしょうか?
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お答
良い問題提起だと思いますので、コンサルタントが大好きな「戦略」という言葉の意味を考えてみたいと思います。民主党参院選を例にとってみましょう。

経営学、経営理論は軍事理論を転用したものが多いと言われます。戦争等人類が人類になる前からある戦いから学び取った教訓なので、同じく勝ち負けを争うビジネスにおいては共通項も多いと言えるでしょう。

戦争で一番大切なことは「何のために戦うか」です。

室町足利幕府が成立して行った時、北畠親房は神皇正統記において皇室の万世一系という神聖さを国威発揚に活用しました。自らが貴族として高貴な出自であり、当時の皇室への畏敬も当然あった上で、それが南朝という軍事的には劣位に立っていた勢力、大覚寺統を盛りたて、北朝に拮抗させる上で重要なファクターと出来たのです。戦争における士気(モラール)高揚がいかに大切かということではないでしょうか。

参院選民主党惨敗を受け、その責任が菅総理にある、選挙の総責任者・枝野幹事長だ、玄葉選対員長だ、いやいや戦略を立てた小沢前幹事長にある、と百家争鳴です。
小沢前幹事長の選挙戦略が間違っていたため、現執行部はそのアオリを食らったという報道も目立ちます。では小沢前幹事長の選挙戦略とは何だったのでしょうか?

民主党の選挙戦略が何であるか、そもそもの検証にあたっては、これがつかめなければなりません。「2人区で2人の候補を立て、票を掘り起こす」「業界団体を開拓して組織票を集める」「有名人を立てて、総得票数を稼ぐ」等々、細かく見ればもっとあるでしょうが、基本フレームはこんなところでしょうか。

どんな戦略であるかを特定することによって、初めてその戦略は評価が出来ます。ところが、実際はどうでしょう。「負けた責任」と「戦略の失敗」が、パラフレーズとして、同義語のように扱われています。
戦争における勝敗と戦略の成否は別物です。
完全に間違った戦略を展開したとしても、物量と兵器の性能によって戦争に勝利することは出来ます。

逆に、少ない戦力でも、知力を尽くして戦争に勝利する、正に戦略による勝利もあります。いずれも勝敗に戦略が大きく影響することは間違いありません。しかし戦略=戦争では決して無いのです。

民主党を批判するのであれば、「小沢戦略」が何であるかを定義しなければ、全くロジックは成立しません。もし上記で挙げたような「2人区戦略」「業界候補戦略」等であるとすれば、それは選挙結果とは別に評価が必要です。
静岡県連の代議士が小沢戦略の失敗だとあげつらうのは、論理の取り違えでしょう。なぜなら2人区である静岡で、民主党はちゃんと1議席獲得出来ているからです。
「2人区2人」の戦略が失敗する、というのは、「共倒れ」のことです。2人区で1議席は、衰えたりとはいえ、政権与党である民主党はそうそう失うことは無い目標でしょう。つまり「2人区2人」戦略の結果と、「2人区1人」の戦略の結果は変わりなかったことになります。
票の掘り起こしの成果は民主党全体への得票に結びつけば良かったのです。

いやいや、トータルで議席減らしてるんだから、「票の掘り起こし」に失敗してるじゃん、という指摘もあるでしょう。しかし日本の選挙は80年代の社会党マドンナ旋風、90年代の細川連立政権、昨年の政権交代と、すべて「風」だよりです。今回の風は完全な逆風であり、みんなの党以外には風は吹かなかったと言えるでしょう。

選挙前に散々流れた「選挙予測」を思い出して下さい。恐らく次回の選挙もそうだと思います。「形勢は○○党有利、しかしまだ態度を決めていない有権者が5割で最大のため、結果はまだわからない」必ずどんな予測でもこのフレーズがついてきました。

これが「風」です。結局風は吹いて終わります。かつて社会党は「山が動いた」と言ったものの、結局自民党は揺るぎない存在感をその後もずっと維持し続け、社会党マドンナはほとんどその次の選挙で消え去りました。細川連立政権は首相自ら政権を投げ、連立政権も終わりました。
民主党が組織票を開拓しようとした結果が出ていないという批判は正しいと思います。しかしそれは戦略が失敗したのではなく、組織そのものが、宗教団体などを除き、成り立ちにくい社会になっているということではないでしょうか。

このように「戦略」も「勝ち」も、その定義によるのです。公平で世界が統一できる定義と言うものは、学問的にはあるのかも知れませんが、ほとんど意味は無く、その戦いの当事者であるご自身がお決めになれば良いと言えます。
私はケンカに負けたことがありません。なぜなら負けるケンカは最初から乗らない、逃げるからです。戦わない限り負けはあり得ません。こんなへ理屈だって「不敗」神話だと、言ってしまえば良いのではないですか。

「戦略」や「勝ち組」等の言葉が踊る時には、その意味するところが何であるか、今回のご質問のように立ち返る、振り返ることはたいへん意味があると感じます。意味もわからず流行り言葉を振りまわす行為が何と軽いことか、古老の私は思います。
author:増沢隆太, category:仕事術, 12:50
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