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東京五輪招致ネゴシエーションに見るロジックの破綻
東京五輪実現のため、石原都知事や元オリンピック選手等が口々に訴えた言葉が大いに気になりました。というか気に障りました。
「子供たちにオリンピックの感動を伝えたい」
「環境に配慮した五輪を実現したい」
うーん、ロジックがそもそも破綻しているのではないでしょうか。
ネゴシエーション、コミュニケーションにおいて、ロジックは説得の生命線です。ここが破たんしての説得は限りなく不可能と言えます。

2016年オリンピックはリオデジャネイロに決まり、提唱者だった石原都知事は元より、鳩山総理まで駆けつけた甲斐なく、東京は落選となりました。ちなみに東京都がオリンピック誘致に使ったカネは150億とのこと。新銀行東京の累積赤字1000億超に比べれば小さい小さい!どーせ税金だし。と、皮肉はさておき・・・

まずこのIOCの投票は「オリンピック開催地を決める」ことがゴールです。そこに東京が選ばれるため、150億以上もの税金が投入されたそうで、他国はもっと使ったとも言われています。
それならば、東京都/日本のアピールは、そのゴールを目指すための説得が出来なければなりません。

まず「子供たちにオリンピックの感動を伝えたい」ですが、いきなり破綻してます。
「感動を伝えたい」のは東京の子供だけなんでしょうか?参加したすべての国は等しく感動を伝えたくは無いのですか?
よくプロスポーツ選手が病気のファンの子供のために「君のために勝つ」と約束するようなドラマは今、コントの中くらいしか見かけませんが、そんな時、「じゃあ敵チームファンの病気の子はどーなる!」って思ってた子供が小学生時代の私です。
リオで開催されたら感動は伝わらないの?東京でやったら必ず子供は会場まで来るの?
と、いくらでもツッコめます。

これでは全然東京誘致を説得できるロジックになっていません。


「環境に配慮した五輪の実現」
これまた、どーなんですか?本気でCO2出すの防ぎたいなら、そもそもこんな何万人ものイベントやらない方が良いんじゃないですか??
自分たちの目的のために大量の石化燃料や電気その他エネルギーを使い、それで環境配慮って・・・
「食べるパンが無いならケーキをお食べなさい」と言ってるようなものです。

こんなマリー・アントワネットぶりに比べ、ブラジルはどうでしょう。
極貧から大統領にまで登りつめ、英語も話せないと言われるルラ大統領が直々にIOCをくどき、何より「五輪の最後の輪、ラテンアメリカ大陸での開催を」と言われたら、この正論中の正論に対抗し得るロジックが組めたでしょうか?

今回はオバマ大統領もシカゴを通せなかった点で結果は同じですが、さすがにどんだけアメリカばっか開催だよ、って世論や、放映権料の寡占をめぐるドロドロ等、すねにキズだらけのアメリカ。
政治力とカネにものを言わせても、やはり正論にはかなわなかったということでしょう。
author:RMロンドンパートナーズ, category:仕事術, 10:43
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